お知らせ

国際協力機構(JICA)との協働によるお客さまのフィリピン国黒ニンニクバリューチェーン普及・実証・ビジネス化事業への取り組み支援について

ニュースリリース
2023年3月31日

 青森銀行では、株式会社たから(本社:田子町、代表取締役社長 寳田 喜美男)のフィリピンでの事業展開において、独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)が実施するODAを活用した「中小企業・SDGsビジネス支援事業~普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型)~」(以下、本事業)の申請を支援し、以下の通り採択に至りました。

 フィリピンでは、経済発展に伴う中間所得層の出現にともない、健康意識の高まりによる食品ニーズの多様化や国内観光需要が増大しています。コロナ禍前は年間340万人もの観光客が訪れるフィリピンのイロコスノルテ州は、同国のニンニク生産量の7割を占める産地であり、ニンニクは同州の主要特産品として栽培・販売されてきました。しかしながら同国では、ニンニクの輸入自由化により安価な輸入品が増大しており、現地のニンニク生産農家の収益が圧迫されているため、農業振興の対応策が求められています。

 同社は、ニンニクの生産から加工、販売までのフードバリューチェーンに取り組んでおり、独自の土壌改良と栽培技術による多収量・高品質な生産態勢に加え、黒ニンニクの熟成期間を短縮・効率化する高い加工技術を有しております。また、同社は2018年にもJICA「中小企業海外展開支援事業・案件化調査事業(事業名称は当時のもの)」に採択され、同州で同社の黒ニンニク栽培、製造・製品化ノウハウ等を活用したビジネスアイデアやビジネスモデルを策定する調査を行いました。

 今回採択された本事業はその続編であり、前回の調査を踏まえた取り組みとして、同州にある国立大学をパートナー機関とし、同州の特産品のニンニクを高付加価値商品として実現することを目指します。適切なニンニク栽培から加工、製品化、販売につなげるための市場評価までのバリューチェーンの普及・実証・ビジネス化調査に取り組む予定です。

 JICAと当行は、20174月に業務提携を締結しており、お客さまの海外展開支援に取り組んでおります。今後も当行が有する海外展開向けソリューションの提供等を通じた支援をさせていただく予定です。

 当行では、高成長が期待される海外への事業展開支援に積極的に取り組み、お客さまの成長をサポートしてまいります。

<採択事業概要>

名称

中小企業・SDGsビジネス支援事業

~普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型)

提案者

株式会社たから

対象国

フィリピン

業務経費

1件1億円(大企業の場合は5,000万円)を上限

案件名

フィリピン国黒ニンニクバリューチェーン普及・実証・ビジネス化事業

<「中小企業・SDGsビジネス支援事業」について>

 JICAが実施する本事業は、企業が有する優れた技術や製品、アイデアを用いて、途上国が抱える課題の解決と、日本企業の海外展開、ひいては日本経済の活性化も兼ねて実現することを目指すものです。全国の企業が広く活用することで、各地の地域経済活性化にも役立つことが期待されます。

 今回の2022年度公示では、全国で59件、東北地域では本件を含む2件が採択されました。

以上